
適度な競争って、悪くないと思う。
「小さな成功体験」ってそもそも何?
本を読む、テストに挑戦する、スピーチに立候補する──そんな一歩一歩が、大きな成長につながる理由とは?
教育方針と実例を交えたブログです!
さて、、、「小さな成功」と認識するかは、各教室や本人によって異なってくる。
上杉英会話教室では、成功にはいくつか種類があると思っている。
1つは、
生徒が、その週に宿題として読んだ本の総語数を多読記録帳にしっかりと記入したこと。
そして授業の最後に、本人がその週に読んだ語数がクラスにで発表されること。
自分が読書コミュニティーの一員であるという意識が深まる。
これは、本人のアイデンティティーの形成に貢献する「成功体験」だ。
もう一つは、単語テストで満点を取ること。
言うまでもなく、この気持ちはうれしいよね?
ただ、上杉英会話教室では、最近、別種の「成功体験」が増えてきている気がする。
それは、英語力の向上を土台にした成功だと思う。
「自分との競い」(英検、多読の語数蓄積)ではなく、「他者との競い」(スピーチコンテスト、英語暗唱大会)に積極的に参加する人が増えている。
これには、原因が二つあると思う。
1個目の理由
① 僕自身の「競争」に対する見方の変化。
1年ぐらい前までは、「英語は自分との競争」とか、「競争相手はあくまで昨日の自分」みたいな、なんか、きれいごとを言っていたのを覚えている。
それもいくらかは本当だと今でも思っている。だから、そのの考えを完全に否定するつもりはない。
ただ、競争の負の側面ばかり意識して、少し極端に考えすぎていたところがあったと思う。
やっぱり、「競争」があるからこそ、潜在的にある何かが開花し、加速的に成長するんだと思う。
「競争相手は常に自分の中にある」みたいな「内圧」だけで突き動かされる人って、実際ほとんどいないでしょう?
Apple社の創立がMicrosoftのわずか1年後だったのも、偶然ではないでしょう。
Hondaもいたから、Toyogaが凄くなったんじゃない?
Adidasがいたから、Nikeが凄くなったんじゃない?
Disney+がいたから、Netflixが凄くなったんじゃない?
競争を避けたアメリカ自動車業過ビッグ3ーが、競争に去られて工夫・改善を重ねて日本の
自動車業界にまけたのも、偶然ではないね。
結局は、競争はお互いに、そして、消費者にとっても、+でしょ?(生ぬるいままでいたい会社にとっては、競争相手って最悪だけどね、、、)
上杉界隈にも英会話教室がかなり多い。
このこと自体は、上杉の英語業界全体にとって、とても良い傾向だと思っている。
競争によって、各教教室の改善・改良が続き、物事が良い方向に進む。
競争は、成長・改善に不可欠だという認識があるから、独占禁止法が存在する。
うん……確かに、競争は短期的には居心地がよくない。
でも、競争を通して、「え?外部と競争したときに、自分の力って、実は、通用するんだ!思っていた以上にすごい」と気づくこともあるし、逆に、「自分の能力が井の中の蛙、大海を知らず」状態に気づかされることもある。
僕は、特に大学在学中、そして大学教員の10年で、その両方を何度も経験した。
つまり、「競争」という場に自分を置く価値がある。発見だらけ!
上杉英会話教室の子が外部の競争に参加すると、授業とはまた違う気合を入れて本番に向けて練習する子をたくさん見てきた。
大会終了後は、勝ち負けに関係なく、参加した自分に誇りを持っている子がほとんど。教師冥利に尽きる光景。
本当は全員に勝ってほしいけど、これが勝負の世界。
どんなに強くても、一度に甲子園を優勝できるのは1チームだけ。
でも、その競争があるからこそ技術がついて、その技術が甲子園とは違う場面で大いに生きてくるケースも多いでしょう?
(厳しい部活をやってきた人なら、だれでもわかるはず。)
ということで、「競争」に対する僕の考え方が変化したため、
今は生徒に様々な「競争の機会」を紹介し、参加のメリットを強調している。
また、生徒さんの保護者からも、「こんな大会ありますよ!どうですか?」などの情報提供してもらってる。
本当に感謝!
こういうながれだから、実際にスピーチコンテストなどに参加する人も増えているのだと思う。
2個目の理由
② 毎週の多読、単語テスト、そして何と言っても「英検甲子園」(単語総復習テスト)がある。
英検甲子園は問題数85問。合格点は90点。再試あり。ガチで勉強が必要。
噂によれば、学校の昼休みに英検単語帳で問題を出し合って勉強していたとか。
ちょっとやそっとの勉強ではクリアできない壁を乗り越えたからこそ、しっかりした自信がつく。
そして、”Sweet Smell of Success”(成功の甘い香り)をさらに求めて、次の機会を探すようになる。
今は、全国ジュニアスピーチコンテストが開催されている。
現時点では、10名近くが参加の意思表示をしている。
締め切りが金曜日なので、あと数名は増えるだろう。
「スピーチコンテスト」と聞いて最初は身構えた人がほとんどだった。
でも、実際の原稿を渡してその場で一緒に読んでみた。
その結果――「これなら、いけるんじゃない!?」と。
その場で参加を即決した人もいた。
即断即決、いいよね。
自分の英語力の基準がわかっているから、「英語」「発表」と聞いても完全に拒否するわけではない。
自分の基準があるから、「これはできる」「これはちょっと難しい」と、状況を客観的に見られるようになってきている気がする。
失敗が続く、成功経験があっても誰にも取り上げられない、
あまり時間をかけなかったのに合格してしまう・褒められる……こういう状態が続くと、自信はなかなか生まれない。
でも、成功と失敗の混合、小さな成功体験が頻繁に取り上げられる、
そして「しっかりと勉強したときだけ合格する」――
こういった経験が積み重なると、自信がついて、次なる高みを目指すようになるでしょう。
小さな成功を探し、レッスンの中でその成功を本人に認識してもらう。
同時に、目標到達点を低く設定しすぎないこと。
こうすることで、徐々に子どもの内発的動機に変化が見えてくるはず。
今日も最後まで読んでくれたありがと!