2026 ウルスラ スピーチ・コンテスト 主張の部 最優秀賞

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スピーチの原文の日本語訳です。
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私の母国、日本の兵士が、戦争で最後に人を殺したのはいつでしょうか。
答えは——八十年前です。



第二次世界大戦が終わってから、自衛隊員は一人も、戦場で人を殺したことも、殺されたこともありません。八十年間。戦争もなく、戦場もなく、「あなたの子どもはもう帰ってこない」と告げられる母親も、一人もいませんでした。



これは、偶然ではありません。その理由は、憲法第九条にあります。



八十年前、日本はある選択をしました。私たちは憲法にこう書き込んだのです——「私たちは戦争をしない」と。そして、爆弾にかけなかったお金で、学校を建てました。病院を建てました。こうして日本は、世界でもっとも豊かで、もっとも健康な国のひとつになったのです。

「でも、安全のためには強い軍隊が必要だ」と言う人もいます。


アメリカを見てください。私の父の国であり、史上最大の軍隊を持つ国です。本来なら、地球でいちばん安全な場所のはずです。


でも、そうではありません。


世界平和度指数は、百六十三か国をランクづけしています。アメリカは百二十八位。二十八位ではありません。百二十八位です。ウガンダより下。バングラデシュより下なのです。


日本は、学校や医療に費やした何十億ものお金が、国を築き上げるという証しです。けれど、世界を見わたしてみてください。ミサイルや戦車に費やされた何十億ものお金は、国を壊していきます。建設か、破壊か。どの国も、そのどちらかを選んでいるのです。


最近、私は第九条を守るために活動している、ある弁護士の講演を聞きました。その人が言った言葉が、どうしても忘れられません。大きな戦争は、およそ七十年ごとに起きる、と。なぜ七十年なのか。それは、戦争を自分の身で体験した人たちが、ちょうどこの世を去るころだからです。


いま、七十年ぶりに初めて、今の政府の指導者の中に、戦争を自分の身で体験した人が一人もいません。焼け野原になった街を見たこともなく、兄弟を、父を、家を失ったこともない。だからこそ、第九条を変えることが、この国の安全保障の問題を解く一番の方法に見えてしまうのかもしれません。


でも、ほかの国々は、すでにその実験を終えています。ミサイルは、あなたを安全にはしてくれません。だから戦争という言葉は、日本の辞書にあってはならないのです。


私は十二歳です。選挙で投票することはできません。けれど、戦争が本当は何を奪うのかを、学ぶことはできます。そして、声をあげることはできます。


七十年後、私は八十二歳の女性としてこの場所にもどってきて、ここに座っている子どもたちに、同じ質問をしたいのです。「日本の兵士が、戦争で最後に人を殺したのは——また、兵士が殺されたのは、いつですか」と。
そして、その答えが、こうであってほしいのです——「百五十年前です」と。

第九条を守りましょう——まるで、私たちの命がそれにかかっているかのように。

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