競争と達成感 の効果 語数目標が 生徒のやる気を起こす!
目標を持たない勉強は、練習のための練習になってしまう
以前の私は、子ども英語教育において「目先の目標」をあまり重視していませんでした。長期的な視点で英語力を伸ばすことが大事で、2~3カ月先の成果にこだわることは、長期的な成長を妨げると考えていたのです。
しかし、私自身も含め、明確な目標が目の前にあると、少しずつ前進するための心理的ハードルが低くなることに気づきました。この小さなステップの積み重ねこそが、最終的に大きな英語力へとつながります。だからこそ、小さな目標をクリアし続けるための動機付けや、障害を取り除くことが、先生の重要な役割だと考えるようになりました。
語数目標の設定が生徒を変えた
1年ほど前、クラスのレベルに合わせて、多読の年間目標語数を設定しました。生徒たちは毎週、自分が読んだ語数を多読記録帳に記入し、授業の最後には個人の読了語数ランキングを発表します。これが「読むこと」への意欲を高める要因になっています。
特に生徒たちは、本選びにとても積極的になり、各本の語数にも敏感になっています。小学生の生徒が中学校や高校の教科書の語数を調べることまでありました。そして、生徒同士で「今週は絶対お前を抜かすぞ!」という健全な競争が生まれています。毎週真剣勝負なので、クラス全体が盛り上がり、集中力も高まっています。
例えば、最近の授業では、普段2話しか進めないストーリーを4話も読み進めました。この競争心が、男子生徒たちの間で特に高まっています。
達成感がモチベーションに変わる
別のクラスでは、メンバー間の競争よりも「8万語まであとどれくらいか」という目標に対する意識が高まっています。目標を達成すると「これ」を持ち帰れるというスペシャルのインセンティブがあるからです😊
読むことで得られるものは英語力だけではない
英語力の向上に加えて、以下のような力も育っていると感じます。
- 集中力
- 重要なことを繰り返し実行する忍耐力
- 目標を達成したときの達成感
これらの力は、英語の学習に限らず、学び全体において非常に重要です。
小さな積み重ねが、大きな未来をつくる
子どもたちにとって、毎週の小さな目標をクリアしていくことが、やがて大きな成長へとつながる道になります。だからこそ、私たち教師ができることは、その歩みを支え、次の一歩を踏み出しやすくすること。
目の前の一歩を大切にし、その先にある無限の可能性を信じて、今週のYWCAの3階に上って、レッスンを組み立てていきます。